21m級車両へのコアレスモーター組み込み

以前GM製のコアレスモーターの連結間隔を詰める方法を紹介しましたが、今回もコアレスモーターに関する内容です。

ほとんどの車両はコアレスモーターに小加工を施すことにより鉄コレ車両へ簡単にはめ込むことができ、
連結間隔に関してもカプラーの長さを調整したり、TNカプラーの装備により周囲の車両との差をなくすことができますが、
今回ある車両の鉄コレ動力→コアレスモーター化を行うにあたり、少々厄介な問題が生じました。。。



その車両とは、以前紹介した南海3000系です。
南海の電車は21m級車体ですが、台車が内側にあるため純正動力も20m級が指定されています。
それにあわせてコアレスモーターも20m車を装着することにしましたが、



当たり前ながらカプラー自体が奥まってしまいます。
我が鉄道の鉄コレ車両は、連結間隔の適正化のためTNカプラーを標準装備としていますが、
動力ユニット付属のTNポケットもそのままでは奥まりすぎて、連結できません。

そこで、TNカプラーを車端部で固定する方法を検討しました。

まず最初に、TNカプラーの2つ孔に真鍮線を巻き付けてカプラー自体を拡幅し、車体側に摩擦で保持する方法を試してみましたが、
線路方向の拘束ができないせいで、連結時にカプラーが前後に動いてしまいました。

これでは連結器の意味がないので、次はTNカプラーを固定している孔をいじり、従来通り動力側に固定する方法を試してみました。



上写真のようにTNカプラーには固定用の孔の真ん中に溝があります。
これを目印に3つ目の孔(φ1.0mm程度)をあけます。






そして、この孔をポケットの突起(2)に合わせてはめると、ちょうどぴったり、周りの突起を回避して、
TNカプラーを固定できます。

もともと2つあった固定点が1つになってしまったので、強度的に問題があると思われるかもしれませんが、
突起(1)がカプラーの台座に密着しているため、思いのほか移動を固定してくれます。





TN装着後、ボディに動力をはめ込むと、連結器の位置もぴったり!
もともと鉄コレ動力装備のため、ギクシャク走行だった当車ですが、これからはパワフルな走行が見込めそうです。

(2024.5.5)