京急の車両

京急1000形

京急1000形…鉄コレの事業者限定版を大改造



歴代の京急の代表形式でもあり、京急イチのイケメン候補形式(個人の意見です)であるのがこの京急1000形です。
実車は試作車の800形を含めると1958年から1978年と約20年に渡り製造され、
細かい改良を幾度も重ねたため、非常に奥が深い形式となっています。
私自身も大師線の踏切待ちでよく目にした記憶があり、1000形といえば現在の主力形式ではなく当形式を指すと思っております。

さて、そんな京急1000形は鉄コレにおいては試作車から後期型まで様々な形態で発売されていますが、
今回の主役となるのは、事業者限定で2010年ころに発売された、赤いパッケージの冷房改造車です。



初めて冷房改造車として販売された初期のモデルとなりますが、なぜ当製品を選んだのかというと、
市場に多く出回っており、2両セットで\2,000程度と非常に安価であるからと、
これより後に発売されたモデルは、事業者限定版、オープンパッケージ版問わず
ボディが赤いどす黒い色(アルファロメオの赤のような印象)であり違和感があるからです。
他社製品と並べても、明らかに京急の赤はこの初期モデルのほうが的を得ており、なぜ改悪するのか、と疑問に思います。

さて、この初期製品のプロトタイプは1959年〜1960年に製造された、Bグループと呼ばれるもので、
登場時は湘南顔だったそうです。後に貫通化、冷房化は行われましたが、密着連結器への換装は行われずに廃車になっています。
なんと、ことでんに譲渡されまだ現役の車両も居るそうです…すごいですね。



前置きが長くなってしまいました。 私自身、京急1000形は三枚折妻顔の電車では一番かっこいい部類だと思っているゆえに、
いつも以上に熱をいれてこの模型の加工を行いました。
もとの鉄コレの造詣がいいだけに、やりがいがあるというものです。

編成は、BグループのなかでもTS-310を履いていた、1013Fと1021Fを併結した8連を再現しました。
なお車番は、GMの京急用インレタを継ぎはぎして作成しています。







前照灯、尾灯、識別灯はいつものようにイズムワークス製のライトユニットで点灯化を行いました。
この鉄コレは白いブラスチックに赤い塗装なのでまるで遮光性がなく、光漏れ対策に大変苦労しました…
具体的には、ボディの裏に銀塗装、黒塗装、アルミテープの三重防備を行い、光を遮断しています。
それでもなお漏れは完全に防げなかったので、そこはもう妥協しています(汗)

前面ガラスは透明度向上のため、BONAの京急1000形用ガラスを使用。それに伴ってワイパー表現が消えてしまうので、
L字型に折ったφ0.3の真鍮線をボディに差し込んでそれっぽくしています。
事業者限定版は先頭車・中間車の2両セットであり、先頭車の奇数偶数が作り分けられていないので、
今回はその差別化に重きを置いています。



奇数向き先頭車(デハ1013)の胴受け周りには、向かって右側にエアホース2本、向かって左側にエアホース1本とジャンパ栓3つを
設置しています。



一方の偶数向き先頭車(デハ1024)の胴受け周りには、向かって右側にジャンパホース3本、向かって左側にエアホース2本を設置しています。
エアホースはダミーカプラーの胴受けの側面に穴あけし取付け、ジャンパホースはKATOの京急230形のものを使用しました。


1号線無線アンテナは、KATOの京急2100形のものに交換しました。
クーラーはほぼ同形であり安易に手に入る東急8500系非軽量車用を穴あけのうえ設置しました。
京急は屋根とクーラーのコントラストが強いイメージなので、屋根はタミヤのジャーマングレイ、
クーラーとラインデリアはクレオスのMSホワイトを塗装しました。



元の製品の出来の良さも手伝って、こうやって眺めると本物のようです…
今後も当鉄道の第一線で活躍してくれること間違いないでしょう!



追記… 実は、今回紹介した京急1000形のうちの4両(上でご紹介した1013Fのほう)は、
以前所有していたオープンパッケージ版の同じくBグループの京急1000形4両セットと床下を挿げ替えており、
その際にTS-310ではなく、OK-18に代わっていたのをすっかり忘れておりました。




上:TS-310台車・下:OK-18台車

そのため当記事作成後、車番の変更を行い、1033Fに生まれ変わらせています。(笑)




(2024.7.21)
(2024.7.27 追記)


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