KATOの京急800形を簡単グレードアップする


今回の主役はKATOの京急800形です。

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— Joban1031000 (@Tc10354) April 7, 2019

かつて銀座にあったエバーグリーンショップのショーケースの中で、ひときわ輝いていてしかも破格のプライスで置いてあったKATO京急800。30年以上前の製品と聞いていましたが(発売当時は組み立てキットだったらしい)、その造形の良さに一目惚れしました。
ところが、目の前に並んでいた先客に買われてしまい、しかもそれ以来中古市場でまったく見かけなくなるという、巡りあわせの悪い代物でした。

それから5、6年経った2019年4月、なんと秋葉原の某店に美品が2セットも置いてあるやないか!!
ということで、店員さんに頼んでよ〜く検品して、箱やボディの状態の良い方を選んで、めでたく我が鉄道に導入となりました。


導入以来、屋根の塗分け、パンタ交換、墨入れや、


京急の手のひら型ドアステッカー、


ジャンパホースの交換(右)などをして、我が鉄道の第一線で活躍しているのですが、一つ購入時から気になっている未解決の問題が…


それが、ヘッドライトです。この時代のKATO製品全般に言えることですが、折角造形は良いのに、ヘッドライトの照度の低さが製品の見栄えを大きく損ねている気がするのです。写真はKATOのコントローラのスロットMAX半分(走行時は爆走レベル)ですが、光源が電球ゆえに、ようやくぼんやりというレベルです。ヘッドライトはその車両の表情を決める重要な要素。この暗さのせいで近頃の製品に大きく差をつけられている気がします。

じゃあLEDに交換しよう!と言いたいところですが、この京急800形はどうやら30年近く再販されていない商品で、純正はもちろんサードパーティー製のライトユニットなどは一切発売されていません。

こうして頭を抱えたまま結局放置していたJobanですが、こんな商品を発見しました。


KATO新103系用のヘッドライト。新103系もライトが暗いことで有名ですよね(汗)
「103系なら京急800形とライト位置ほぼ同じだし、小加工で取り付けられるんじゃないか?」ってことで買ってみました。結構良い値段しますw


中身はこんな感じ。
KATO新103系に無加工で取り付けできるようなライト位置、集電線になっています。
では京急800形のほうも分解してみましょう。


台枠より上を取り外してひっくり返した様子。カッティングボードが汚いのはご勘弁ください(^-^;
キット製品として設計されていることもあり、分解は容易です。ボディと室内パーツも取り外してみましょう。


いたってシンプル。今回の加工の元凶はこちらです(笑)
黒い遮光パーツでヘッドライトが囲まれています。


京急800形オリジナルの前照灯はこんな形。テールライトの位置はほぼ合致していますが、ヘッドライトは遮光パーツを避けるような配線になっているので、この形に合わせてLEDライトのほうを少し弄ります。


左: 加工後 右: 加工前
配線は柔らかいので、ペンチで軽く曲がります。


集電線は元のライトユニットに比べて外側から生えているので、S字に曲げてやります。ちょっと窮屈だったら室内パーツの孔を広げてあげてもいいかもしれません。基盤のサイズは同じなので、元の爪にしっかりホールドされます。
また、遮光パーツを避けるようにヘッドライト付近の配線を若干束ねます。短絡が怖かったので、少しだけ遮光パーツの孔を広げてあります。


仕上げとして、遮光パーツの隙間を補うように黒塩ビテープで後位側を囲います。
若干基盤が斜めっていますが、交換前も斜めっていましたしライトは正面を向いているので、問題ないでしょう。
配線が屋根パーツに干渉するのでは?など不安はありましたが、ボディを元通りにはめると、パチっっといい音を立ててくれました。


左: 交換後 右: 交換前
仕上がりはこんな感じです。同じ電力でこの差ですw
スゴイ、だるまっぽい!!




ということで、同じ要領でもう片側も交換してみました。発色もほんのり黄色味がかったシールドビーム色という感じで、好印象です。これなら最近のGMの京急やマイクロエースの京急800形と並べても見劣りしないように思います!
ただヘッドライトは光漏れを防げたものの、テールライトは後ろから見るとピカーンでしたので(笑)もうちょっと遮光に手を加えようと思います。

(2021.9.5)
(2023.12.30 改訂・ブログより移設)